法律のポイント

2018年02月02日

スパイ防止法

1985年に議員提案された「国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律案」、そしてこれに修正を加えた「防衛秘密を外国に通報する行為等の防止に関する法律案」のことを通称「スパイ防止法案」といって、大規模な批判と論争の末、昭和60年12月20日、この法案は審議未了廃案となりました。

じつのところ、国家の安全保障を脅かすスパイにはどの国も厳罰で臨んでおり、国を守ろうと動いているのですが、わが国には先の通り、スパイ罪すら設けられていません。

そして、スパイ行為そのもので逮捕できないのは、世界で日本一国だけなのだそうです。

中国では日本人がたびたびスパイ容疑で逮捕されることがあるのですが、これが日本国内で起こった場合には、逮捕すらされるわけではなく、単純に国外退去なるわけです。

本来、スパイ行為なんてことを行う方がどうかしていると思うのですが、それに対抗する手段がないようでは、国としてはちょっと不安ではありますよね。

理想論的には、世界各国が平和で「スパイ防止法」などといった相手を疑うような法律は不要であって欲しく、そのような法案のない日本を誇るべきところなのですが、極端な話「大勢の悪人の中に1人の善人」がいたところで世界は平和となりませんし、単に善人は利用されるだけです。

そうならないためにも、国を守るべき最低限の法案は可決して欲しいものです。



このエントリーをはてなブックマークに追加
so1maeda at 10:51|PermalinkComments(0)

2018年01月17日

闇に葬られる秘密

アメリカでは、情報の秘密の期間は、10年未満、10年となっており、例外的に25年というものがあり、それらは期間が過ぎたら全面公開となっているのだそうです。

それでは、特定秘密保護法ではどれくらいの期間となっているのでしょうか?

まず「秘密」を指定するときは、決めた日から5年以内の有効期間を決められます。
さらにこの決めた期間が終わる時、まだ「秘密」にあたるようであれば、5年まで延ばすことができ、これは30年までは何度も繰り返し延ばすことができます。

カギ

さらに例外的には、この期間を60年にまで延長できるようになっているのですが、日本の場合はここで終わるのではなく、さらに例外として以下についての秘密であれば、60年を超えてもいいというようになっています。

  1. 武器、弾薬、航空機、その他防衛のために使われるもの
  2. 外国の政府や国際機関との交渉に邪魔となる情報
  3. 情報収集活動のやり方や力量
  4. 情報ソースとなっている人についての情報
  5. 暗号
  6. 外国政府や国際機関から60年以上秘密にしておくような条件がある場合
  7. 内閣が作る決まりで定めた重要な情報

いくつかは納得できる項目もありますが、一番下の「内閣が作る決まりで定めた重要な情報」なんて、あまりに曖昧すぎて笑っちゃいますよね。

誰が「重要な情報」と定めるのでしょうね?
これ、秘密にしたい人間が「重要な情報」と定めるのであれば、大問題です。

はっきりいって日本の場合「秘密」にする期間が長すぎますし、そもそも「永遠」に開示されないようにすることも可能となっているのですから、これほど危険なことはありません。



このエントリーをはてなブックマークに追加
so1maeda at 15:09|PermalinkComments(0)

2017年06月26日

特定秘密の保護に関する法律について

「特定秘密の保護に関する法律のポイント」として内閣官房ページに以下のような内容が掲載されています。

「特定秘密」とは、安全保証に関する情報で「防衛」「外交」「指定有害活動動(スパイ行為等)の防止」「テロリズムの防止」に関するものとして法律で列挙する事項のうち、特段の秘匿の必要性があるものとなっていて、大臣などが指定するのだそうです。

この指定の有効期間は上限5年となっているのですが、通算30年までは更新可能となっていて、30年を超える延長については、内閣の承認が必要となっていて、暗号や人的情報源等を除き、60年を超える延長はできません。

内閣総理大臣は、有識者から意見を聴いた上、閣議決定によって指定等の運用基準を策定し、必要があれば、指定等の運用について大臣等に改善を指示するのだそうですが、なんだか内閣総理大臣の力が強くなりそうで怖いですよね。

いまでさえ、森友学園、加計学園問題において納得のできない状況となっているのに、これでは国民が信頼をおくことはできませんよね。

また、先の指定等の運用状況は、毎年、有識者に報告するとともに、その意見を付して国会に報告・国民に公表ということになっているのですが、こちらも今ののり弁の報告書ばかりが出てくることを考えると、実際に履行されるのかどうかも怪しい・・・。

個人的には、これまでのり弁で提出してきたレポートが、そもそものり弁ではなくしっかりとしたレポートで提出されてきていて、それではまず事もあるからということで、この「特定秘密保護法」が策定されるのであれば納得はできますが、いまでさえ、情報を隠しているのに、なにを今更という感じではあります。

また、特定秘密の取扱者も制限されていて適性評価をクリアした者のみが特定秘密の取扱いの業務を行うということのようですが、これ、マイナンバーのことを考えると、まさに空論のように思えてしまいます。

また、行政機関内外で特定秘密を提供し、共有するための仕組みを創設するとのことですが、きちんとした独立した機関となるのでしょうかね??

日本は、憲法上で、立法、行政、司法がそれぞれが独立し、お互いを牽制し監視する3権分立になっているはずなのですが、実情は行政が牛耳っているようなもので、日本の司法は権限が全くありません。

そもそも、最高裁判所長官は、内閣の指名に基づいて天皇が任命することになっていますし、最高裁判所判事においては内閣が任命し天皇が認証するのですから、独立はしていませんよね。

国連の人権理事会においても、特別報告者のデビッド・ケイ氏が、日本の特定秘密保護法について「情報へのアクセスを保障すべきだ」などと改めて懸念を表明していますし、国内ならず、海外からも懸念されてしまうような法律ですから、もっともっと知るべきことは多そうです。



このエントリーをはてなブックマークに追加
so1maeda at 14:10|PermalinkComments(0)